学校法人 東京医科大学
東京医科大学病院

■お話しを頂いた方

学校法人 東京医科大学
東京医科大学病院
国際診療部 部長
渡航者医療センター 准教授

水野 泰孝先生

■外国人患者の受入体制整備がきっかけ

当院は新宿の都心部にあることから、外国人が比較的多い地域なのですが、外国人患者を受け入れられるような体制は、全くできていませんでした。 そんな中、訪日外国人の数が増えていく概況を受け、当院としても、国際診療部門を立ち上げる構想がありました。 そこでまず、私が国際診療部の責任者として携わることになったのですが、当初は、何をしたら良いのかまったく分かりませんでした。私一人では外国人患者さんを積極的に受け入れることは不可能でしたし、まずは「言葉が通じる」環境を作ることから始めることにしました。 外部の通訳会社に委託しようと考えている際、医療通訳に特化しているメディフォンの存在を知って、導入しようと思いました。

■「総合案内」での試験的活用。

外国人患者が突然来院することも少なくはなかったので、まず、第一段階として総合案内に導入することにしました。今までは、ある程度のコミュニケーションしか取れていなかったところが、医療通訳によって、意思疎通ができるようになりました。「言葉が通じない」というストレスはかなり軽減されたようですよ。

当初は、電話通訳そのものには正直、懐疑的でした。受話器の受け渡しは不便そう、面倒そうと感じましたが、実際に使ってみると、慣れてさえしまえば、まったく問題なかったようです。もちろん、対面通訳とは違って、多少の不便さは拭いきれませんが、そもそも「通じない」という不便さのほうがよりストレスを感じます。

電話なので、最初にかけるときは少し躊躇したようですが、一度使うと慣れてしまうので、今ではかなり頻繁に利用しています。いつどのタイミングで来院されるかわからない外国人の患者さんに対して、医療通訳者を常駐させるのはコストの問題がありますので、今では、電話での医療通訳がとても手軽で利便性が高いものになっています。

それに、「医療用語」を理解しているかどうかというのは、重要なポイントだと思っています。それによって、医師や看護師も安心して利用することができます。 今は総合案内だけで試験的に導入していますが、今後は院内で拡張したいと思っています。多少話せる、カタコトで話せる、というのは、医療においては、診断や治療においてリスクを伴うことがあります。だからこそ、母国語での会話ができる環境にしておきたい、と思いますね。

■今後の課題 -深夜対応や院内周知-

メディフォンですが、当直の医師や夜勤の看護師には、やはり24時間での利用ができるようにしておきたいと考えています。特定の人間しか対応できない、というのではなく、職員全員が、そういった患者様に対して随時対応できるようにしたいので、メディフォン自体も、院内で幅広く周知していくつもりです。深夜対応の充実化も課題のひとつですね。

現在は、言語としては英語と中国語がメインですが、昨今ベトナムの方も増えてきています。当院でも医療ツーリズムの受入の準備が少しずつ始まっていますので、メディフォンでは現在英語と中国語の24時間対応が可能と伺っていますので、ベトナム語の24時間対応もお願いしたいですね。 先日、院内スタッフ向けに、外国人患者受入のための研修もメディフォンで行っていただきましたが、院内への周知も充足しているとは言い難いので、これからの課題だと思っています。少しずつでも受入体制を盤石にできるよう、ホームページや院内サインの多言語化、スタッフ教育など進めていく予定です。 外国人の患者さんが来院した際に、現場の対応がスムーズになるように、国際診療部で道筋を作り、ともに構築していくイメージです。 これからも研修などは行っていきたいと思いますので、よろしくお願いします。