JMIPとは|制度概要や取得する3つのメリットを解説!

  • 2023.09.08

    外国人患者

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「JMIP 外国人患者受入れ医療機関制度」は、外国人患者受入れ体制の整備が進んでいる医療機関に対して認証をおこなう制度です。

本記事では、制度の目的や概要、取得のメリット3点を解説します。

JMIPとは

JMIPは「Japan Medical Service Accreditation for International Patients」の略称で、日本語名は「外国人患者受入れ医療機関認証制度」になります(以下JMIP)。読み方としては「ジェイミップ」と呼ぶのが一般的です。

「外国人患者受入れ医療機関認証制度(JMIP)」は、多言語による診療案内や、異文化・宗教に配慮した対応など、外国人患者さんが安心・安全に日本の医療サービスを受けられる体制を整えている医療機関を認証する制度です。JMIPは、厚生労働省が平成23年度に実施した「外国人患者受入れ医療機関認証制度整備のための支援事業」により創設されました。

平成24年の7月から受審の申し込みを始め、平成25年3月に3か所の医療機関が最初の認証を取得しました。2023年9月現在、一般財団法人日本医療教育財団によると、JMIP認証を取得している医療機関数は66になります。

以下の表に、JMIPの対象や認証期間などについてまとめました。詳細は、日本医療教育財団によるJMIPのホームページよりご確認ください。

実施主体一般財団法人 日本医療教育財団
対象(受審申し込み要件)日本医療機能評価機構などの第三者機関によって医療施設機能が評価されている病院または健診施設
評価方法書面と訪問による調査の後、外国人患者の受入れに関する項目を医療機関の機能別に5つの分類で評価
認証期間3年
認証期間中の義務外国人患者受入れに関する統計情報の年次提出病院基本情報の変更に関する報告
引用:一般財団法人 日本医療教育財団 外国人患者受入れ医療機関認証制度

【補足】JIH認証との違い

外国人患者受入れ体制を評価する他の制度として、一般社団法人Medical Excellence Japanが実施している「ジャパンインターナショナルホスピタルズ(以下JIH)」もあります。JIHは、医療ツーリズムで来日する外国人患者さんの受入れに意欲的、かつ外国人患者受入れ体制を整備している医療機関を認証し、海外に発信することを目的としています。

JMIPは、外国人患者さんが安心・安全に医療サービスを受けられることを目的とし、医療ツーリズムに限らない外国人患者受入れ体制を整備している医療機関の認証制度ですので、目的や内容が異なります。

JMIP取得の主なメリット3点

JMIP認証を取得することには、主に3つのメリットがあります。

メリット1:外国人患者受入れに必要な体制整備に網羅的に取り組める

JMIPの評価項目は全部で98個あり、外国人患者受入れ体制整備において極めて網羅的な項目となっています。JMIPの項目は、外国人患者受入れ体制の整備を進めるにあたり、どのような段階を踏んで、具体的にどのようなことをおこなう必要があるのかについての理解に役立ちます。

メリット2:第三者認証制度であるため、病院全体で取り組みやすくなる

外国人患者受入れ体制整備を進めるためには、多くの部署・職種を巻き込み、連携しておこなう必要があります。しかし、病院の自主的な取り組みでは、院内の様々な職種のスタッフの関心を集めることが難しい場合も多いでしょう。
そこで、第三者認証制度を受審することで、組織全体として外国人患者さんの受入れ体制整備を進めているという認識が広まり、各部署の協力も得られやすくなるでしょう。

メリット3:客観的な評価により、さらなる改善に結びつけられる

外国人患者受入れ体制の整備を院内完結でおこなう場合、体制整備が正しいか、不足はないかなどについて確信を持ちづらいこともあるでしょう。

しかし、JMIPを受審すると、外国人患者受入れ体制整備に関する有識者からの評価をもらえるため、現状と今後の課題の正確な理解につながります。さらに、JMIPは3年ごとに更新の必要があるため、次の更新に向けて計画や施策を立てることで、外国人患者受入れ体制の継続的な改善ができます。

JMIP取得機関の声

JMIPを取得することのメリットについて解説しましたが、実際の医療機関の感想などが気になる方もいらっしゃると思います。

メディフォンが厚生労働省の「令和5年度外国人患者受入れに資する医療機関認証制度等推進事業」を受託して運営している外国人受け入れ情報サイトでは、JMIPを取得した医療機関の外国人患者受入れ体制整備に関する好事例インタビューを公開中です。
JMIPの取得を目指すことで、病院全体に外国人患者さんの対応をするという意識が広がり、スタッフ間の連携が強化されたなどの声が掲載されています。ぜひご活用ください。

JMIPの評価項目5つ

JMIPは、外国人患者受入れに関する医療機関の5つの機能を、さらに12の大項目に分類しています。以下の表に大項目をまとめました。

一般財団法人 日本医療教育財団|外国人患者受入れ医療機関認証制度 評価項目 Ver3.0

2.1 通訳体制の整備とあるように、JMIPの取得の際には、通訳者の資格・通訳歴など、質を満たした医療通訳者による医療通訳を利用できることが必要です。



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評価項目の構成と判定方法

JMIPの評価項目は、5つの階層に分かれています。それぞれの階層について、例と共に下の表に表しました。

項目の階層各項目階層の概要
分類(x)評価の分類を表す項目1 受入れ対応
大項目(x. x)対象領域における枠組みを表す項目1. 1 外国人患者に関する情報と受け入れ態勢
中項目(x. x. x)直接評価の対象となる項目1.  1. 1 外国人患者に対する広報活動と医療行為に必要な情報を収集している
小項目(x. x. x. x)中項目を判定するための指標項目1. 1. 1. 1 外国人患者向けの広報ツールが整備されている
下位項目(①②③)
◆マーク
小項目を判定する上で確認すべき項目
(◆マークで記述されている内容をもとに判定)
①ホームページ(電子媒体)には、医療機関が必要と判断した外国語で、情報を記載している。
◆ホームページに載せる情報は、医療機関の診療科、連絡先、アクセスを記載していること

下位項目(①②③)が全部で98項目あります。

以上を踏まえると、JMIPの評価項目は外国人患者受入れ体制について網羅的な内容になっており、受入れ体制の整備を一括して進める際には有効な指標だといえるでしょう。

受審の流れ

JMIPの受審の流れを以下に示しました。

1. 受審申し込みJMIPホームページ上の受審申し込みフォームへ入力、申し込み
2. 契約締結受審医療機関と一般財団法人日本教育財団との間で契約を締結
3. 書面調査書類による調査を実施
4. 訪問調査受審医療機関訪問による調査を実施
5. 審査認証審査会による最終審議
6. 認証「認証」もしくは「認証留保」の判定

書面調査は、

  1. 現況調査票
  2. 自己評価表
  3. 外国人患者向けの院内文書の各言語版

の3つを提出する必要があります。


現況調査票と自己評価表は、日本医療教育財団|受審に関する資料よりダウンロードできます。また、外国人患者向けの院内文書については、各言語版の対象資料の一覧を日本医療教育財団|書類確認 調査対象資料より確認できます。


なお、受審申し込みは、訪問調査希望日の4か月以上前におこなう必要があります。また訪問調査から審査がおこなわれ、結果が伝達されるまでの期間は2か月~3か月です。そのため、認証の判定をもらうためには半年以上前から受審申し込みをする必要があります。

JMIP認証を取得して、安心して外国人診療をおこなえる体制整備のきっかけに

JMIPは、外国人患者さんが安心・安全に日本の医療サービスを受けられることを目的として、厚生労働省の事業をもとに作られた認証制度です。評価項目は外国人患者受入れ体制整備について網羅的な内容となっており、受入れ体制の整備を進める上で参考にできるでしょう。また、JMIPの取得に取り組むことで、外国人患者さんの受入れ体制の整備を院内の関係者を巻き込んで進められるというメリットもあります

JMIPの取得は準備に時間がかかるのは事実ですが、認証を取得することで、安心して外国人診療をおこなえる体制整備のきっかけを作れます。外国人患者受入れ体制の整備にお困りの際などは、ぜひメリットと取得に必要な準備などを踏まえて、受審の検討をしてみてください。






JMIPの取得に際しては、具体的に何をどこまでおこなえば評価項目を通過できるのか、迷うこともあるでしょう。メディフォンは、今まで多数の医療機関様のJMIPの取得をご支援させていただいております。もし受審を検討している、受審に際してお困りごとがある場合は、ぜひお問い合わせください。

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著者情報

多言語医療ジャーナルPORT(ポルト)編集部

メディフォンは2014年1月のサービス開始以来、医療専門の遠隔通訳の事業者として業界をけん引してきました。厚生労働省、医療機関、消防などからのご利用で、現在の累計通訳実績は10万件を超えております。「多言語医療ジャーナルPORT(ポルト)」は、メディフォンがこれまでに培った知識・ノウハウをもとに、多言語医療に携わる方々のための情報を発信するメディアです。

監修者情報・友久 甲子

友久 甲子

メディフォンの遠隔医療通訳サービスや外国人患者受入れに関する研修事業の立ち上げを経験。外国人患者受入れに関する研修・セミナーの運営や講義を数多く担当し、医療機関の外国人患者受入れ体制整備コンサルティングや外国人患者受入れマニュアルの作成支援等にも数多くの実績を有する。令和元年度・令和2年度厚生労働省「外国人患者受入れ医療コーディネーター養成研修事業」研修カリキュラムテキスト作成担当・研修講師。令和4年度厚生労働省「医療費の不払い等の経歴がある訪日外国人の情報の管理等に関する仕組みの運用支援事業」有識者委員。